日本文化人類学会は何に対応するのか

 「アイヌ民族に関する研究倫理指針(案)」についてこれまで寄せられた過去の研究姿勢への疑問やご批判に、学会として対応する必要があると考えております。

本日のシンポジウムの内容を提示することについて

 第56回研究大会での発題は『文化人類学』および『JRCA』に掲載されました。第57回研究大会での中間報告も、同じく『文化人類学』および『JRCA』に掲載予定です。 

「反省」から具体的にどういう方向へ向けていくのか

 声明の発出にとどまらない具体的な対応の方向性については、倫理委員会でも熟考してまいりました。学会員のみなさまからこの点に関するご発案をいただければありがたく存じます。 

ジェンダー視点やIntersectionalityの視点も加えることについて

 ご提案をありがとうございます。倫理委員会がすべての論点を最初から設定するかわりに、これまでの一連の企画を踏まえた会員のみなさまによる自主企画をお待ち申しあげております。 

現在の問題提起をするためにも当事者を登壇者に含むべき

 第2回Q&Aでご紹介したとおり、アイヌ出身の方にじっさいご登壇をいただいた回もございます。昨年2022年度は、学会内での熟議に向けてひとまず年度をつうじ3度のシンポジウムを開催いたしました。反省の当事者は研究者だと考えているためです。ただし今後は、学会内での熟議を踏まえた別形式での議論もありうると思います。 

他の3学協会への働きかけについて

 本企画は日本文化人類学会倫理委員会が立案したものですが、もともとは4学協会での議論の内容をふまえた企画ですから、他の学協会の委員の方々にもそのつど概要をお伝えしてまいりました。